12.新自由主義を取り入れた大学の失敗

こんにちは。

「note」という表現型ブログを最近興味深く読んでいます。

そのnoteに、『私が一橋大学の教員を辞めた理由〜国立大に翻弄された苦しい日々』と題する生々しいブログが引用されていました。

河野真太郎さんとおっしゃる方のブログです。

ここ30年間の大学の変化

 

まずは、河野氏がまとめた年表です。

1991年 大学設置基準の大綱化
1996年 東京大学教養学部再編・大学院重点化
一橋大学大学院言語社会研究科発足(学部化はされず)
2004年 国立大学の法人化(国立大学法人法)
2015年 国立大学法人法改正(「ガバナンス」の強調、教授会の議決権剥奪)
2015年6月 文部科学大臣通知「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」(文系取り潰し?)

 

最後に「(文系取り潰し)」という言葉がありますね。
解体工事は、古い建物を取り潰して土地に新しい価値を生む作業です。

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大綱化の意味

 

1991年の「大学設置基準の大綱化」から大学の変革が始まりました。

この「大綱化」ですが、「大綱」の意味は、goo辞書では、

1.ある事柄の根本となるもの。大本 (おおもと) 。「条約の大綱を定める」

2.大きづかみにとらえた内容。大要。「事業の大綱を示す」

ところが、河野氏のブログによりますと、「規制緩和」のことだったのですね。

当面の出発点となったのは1991年の「大綱化」である。大綱化とは聞き慣れない言葉であろう。私も、どう説明すべきかと思い、英語にはどう訳せるのか調べたことがある。すると、大学評価・学位授与機構の英文資料では、なんのことはない、deregulationと訳されているのである。つまり、規制緩和である。

 

新自由主義の一環としての大学行政

 

確かに、ここ30年間の大学行政の変化を「新自由主義」という概念で見直せば、一本の筋が見えてきます。

「新自由主義」で導入されたのが、競争資金導入、理事長学長によるトップダウン強化、教職員の非正規化。

教職員のやる気が高まり、研究の中長期成果がなされ、ひいては学生の学ぶ意欲が伸びるならば、この変化を検証する意義がありますが、すべてが低下という結果を生んでいます。

文部行政の失敗としか言いようがありません。

 

引用元

私が一橋大学の教員を辞めた理由〜国立大に翻弄された苦しい日々(河野 真太郎。2019年6月9日)

note「文系お取り潰し。、2015年6月の文部科学大臣通知「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」(さくらと島。1919年10月30日)

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